自然保育への支援について(予算委員会質疑より)
先日、館山市や南房総市の公園や里山、海、田んぼや畑といった自然環境の中で保育を行う団体の方にお話を伺う機会がありました。自然環境の中での体験活動を通して、強くしなやかな身体能力の発達を促すほか、自然の中で育まれる好奇心や探求心、多様な人や生き物との関りの中で豊かな感性を養うことができるとのことでした。
国においても、本年度から、このような団体を含む多様な集団活動事業に対する助成を始めているとのことですが、自然保育に関する本県での活用は、3市にとどまっていると聞いています。集団活動事業に対する助成は、市町村の手上げ方式であり、多くの市町村に取り組んでいただく必要があることから、県からの働きかけが必要であると思い、県の見解を伺いました。
地域における小学校就学前の子どもを対象とした多様な集団活動事業の利用について、県内市町村に働きかけるべきと考えるがどうか?
御質問の多様な集団活動事業につきましては、令和4年度当初予算案で9市分1,400万円を計上しています。このうち、いわゆる「自然保育」については、利用を予定している5市への補助として、288万円を計上しています。
今後とも、市町村説明会において、本事業を周知するなど、積極的な活用を促してまいります。
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変化の激しいこれからの時代を生きるためには、自己認識や忍耐力、対応力といった非認知能力を育成することが求められます。また、自然保育の活動は、そのニーズに非常に合致するものと思います。 そこで、自然保育についての県の認識と県内の取り組み状況について確認しました。
小学校就学前の子どもの自然保育について重要と考えているが、県内における自然保育の取り組み状況はどうか?
自然体験を通じて、主体性、創造性等を育む「自然保育」は、子どもたちの成長に良い影響をもたらすものと考えております。
県内では、自然保育活動を主な目的とした団体による房総の豊かな自然を活用した取組のほか、都市部の幼稚園や保育所等においても、収穫体験など、身近な自然を生かした様々な取組が行われていると承知しております。
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長野県では、「信州やまほいく認定制度」を設け、自然保育に取り組んでいる団体に対して、県主催の研修会や交流会を開くとともに、自然保育ポータルサイトでの各園のPR、公的支援を受けていない団体への人件費助成、活動フィールド等の整備補助を行っています。豊かな自然環境と地域資源を有するという点では、本県も長野県に劣るものではないと思います。
千葉県らしい自然保育の認証制度を導入し、幼稚園や保育所の子どもたちを含め、より多くの子どもたちが自然に触れられるよう要望いたしました。
【参考資料】
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