スマート水道メーターの導入について(一般質問より)

スマート水道メーターとは、通信機能を備えた水道メーターであり、離れた場所から水の使用量などのデータを、水道事業者へ送信することができるIoT機器です。

スマート水道メーターの利活用としては、検針が難しい場所の遠隔検針や自動開閉栓が行えるほか、災害や老朽化に伴う漏水トラブルの早期発見、常時検針による需要の変化に応じた水量調整などに役立てることが期待されます。

また、水道使用量のデータを活用することにより、異変があれば離れて暮らす親族へメールが届くといった、高齢者の見守りサービスを行っている自治体もあります。

人口減少に伴う水需要の低下や、人手不足に伴う検針員確保の困難化、さらに水道施設や管路の老朽化など、日本の水道事業が抱える課題について、IoTやAI、ICTといった技術を活用した課題解決を目的に、産学官連携の研究事業であるアクアスマートプロジェクトが発足しました。

本県企業局は水道事業体として、第1期プロジェクトの発足当時から、プロジェクトメンバーに名を連ね、現在進行中の第3期プロジェクトにも参加しています。アクアスマートプロジェクトの内容や検討状況を質問しました。

アクアスマートプロジェクトでは、どのような内容が検討されているのか?

アクアスマートプロジェクトは、スマート水道メーターの普及に向け、公益財団法人水道技術研究センターが中心となり、平成29年度に発足した産官学連携によるプロジェクトであり、本県を含む大規模な水道事業体や電気事業者、メーター製造企業等の民間企業などが参画しています。

現在、本プロジェクトでは、令和4年度までを実施期間として、スマート水道メーターによる収集データの利活用の方法、メーター及び周辺機器の標準的な仕様、電力等との共同検針の検証を行っています。



今後、水道事業における課題がさらに顕在化することが予想されます。健全かつ持続可能な水道サービスを提供していくためには、水道事業の最適化や効率化などに取り組むことが欠かせません。

様々な自治体や水道事業体が、モデル事業や実証実験の取り組みを始めていますが、本県においても、将来を見据えて水道のスマート化を推進し、水道事業が抱える課題解決と顧客サービスの向上に、取り組むべきと考え、スマート水道メーターの導入について、見解を伺いました。

スマート水道メーターの導入に関し、積極的に進めるべきと考えるがどうか?

スマート水道メーターの導入については、これまで、離島、山間部、降雪地帯などの検針 困難区域を抱えた自治体における検針業務の 効率化を目的に実証実験が進められてきまし た。

近年では東京都などの事業体で、お客様サービスの向上や水道事業運営の効率化などを目的に実証実験が進められていますが、導入にあたっては、費用や安定的な通信の確保などの面で課題があるとされています。

企業局としては、今後ともアクアスマートプロジェクトを通じて、他事業体との意見交換等を行うとともに、東京都などの先行事例の成果等を収集し、費用対効果など総合的に研究してまいりたいと考えております。


【参考資料】

A-Smart(アクアスマート)プロジェクト


鈴木かずひろ Official Website

千葉県議会議員「鈴木和宏」の公式ホームページです。

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