中央博物館について(代表質問より)
房総の自然を愛する多くの方々からの長年の要望と、自然保護や環境保全の社会的ニーズを受け、「房総の自然誌を中心に歴史を加えた博物館」をコンセプトに、各県立博物館のネットワーク拠点として設立された中央博物館は、開設から今年で35年目を迎えています。
わが会派では、4月26日に中央博物館を視察し、現状と課題について意見交換をさせていただき、施設の整備と機能の拡充、PR強化の必要性を認識いたしました。視察の受け入れに対し、関係者の皆様には改めて感謝申し上げます。
さて、博物館においては、社会情勢の変化を背景とし、これまでの役割に加え、これからの時代に必要とされる機能の強化が求められることから、本県では令和2年9月に「千葉県立博物館の今後の在り方」を策定し、中央博物館の機能強化をはかり、専門職員と博物館資料を集約する方針が定められました。
そして、令和5年3月には、この方針に沿って、「千葉県立中央博物館機能強化実施方策」が策定され、これらを踏まえて、中央博物館のリニューアルを見据えた基本計画である「千葉県立中央博物館みらい計画」が令和6年3月に策定されました。
この計画に基づき、今後ソフト面とハード面での整備を行っていくと伺っています。
そこで伺います。
「千葉県立中央博物館みらい計画」が策定されたが、その特色はどのようなものか?また、今後どのような整備を進めていくのか?
「千葉県立中央博物館みらい計画」では、川と海に縁どられ、海と空の玄関を併せ持つ本県の特性を活かし、「多彩な特徴をもつ半島ちばの未来を切り拓く」を基本コンセプトに、県内博物館の拠点として機能を強化し、魅力を向上させることとしております。
これらを実現するため、博物館資料やフィールド活動を大切にするとともに、地域、情報、分野、人、未来の5つの視点で博物館から「つながりの輪」を広げられるよう活動を展開していきます。
今後は、本計画を踏まえ、県内博物館の拠点としての機能強化を図り、魅力を向上させるため、展示エリアのリニューアルや収蔵スペースの拡充など、施設の整備に向けた検討を進めてまいります。
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中央博物館は、日本で初めて生態園と名付けられた施設を併設しているほか、チバニアン期の地層やその時代を生きた多様な生物の化石や全身骨格など、貴重な資料が豊富に収蔵されていました。
また、有能な研究員の方が多く在籍しており、県民だけでなく国内外の観光客を呼び込むキラーコンテンツに、十分なり得ると感じました。
令和9年にはチバニアンのガイダンス施設も完成する予定ですので、連携した企画展示や魅力的なイベントなど、相乗効果による集客促進をはかっていただきたいと思います。
さらに、中央博物館の入場料は他と比較しても非常に安いため、安定的な運営を可能とする料金体系への改定や、有料のバックヤードツアーの企画、定期購読のコレクション書籍の発行など、新たな収益事業の検討も要望しました。
【参考資料】
(仮称)チバニアンガイダンス施設の基本設計概要の公表について(市原市)
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