医療的ケア児について(代表質問より)

医療的ケア児とは、たんの吸引や胃ろう、呼吸器管理など、医療的ケアが必要な子供のことです。本人も、また、目を離すことのできない医療的ケア児に寄り添う保護者や支援者の皆様も、大変な思いをする中で生活をしています。

その皆様を支えるための中心的な役割を果たすセンターの設置を、本議会においても求めてきました。そして、多くの皆様の努力により、本年7月、千葉県医療的ケア児等支援センター「ぽらりす」が、千葉リハビリテーションセンター内に設置されました。

同センターは、医療的ケア児だけでなく、重症心身障害児者を含めた 多様な障害児者に対して、切れ目のない支援をすることを目指しています。

具体的には ①相談支援 ②人材育成 ③様々な関係機関との連携や協働 ④地域体制整備 ⑤情報収集と発信 ⑥権利擁護と虐待防止 の6つの機能を持ちます。

先日、公明党県議団として、同センターを視察させていただきました。スタートしたばかりで、体制も整っていない中、担当の皆様が懸命に取り組みを進めていました。先ほどの6つの機能を果たすためには、同センターの更なる充実・強化をはじめ、県全体としての体制づくりが不可欠です。

そこで、医療的ケア児等に対する支援の更なる強化について訴えました。

支援の中心的な役割を期待されている 千葉県医療的ケア児等支援センターの体制強化のため、特に相談支援機能強化のため、看護師などの専門職を配置すべきと思うがどうか?

医療的ケア児等支援センターは、医療的ケア児やその家族等からの様々な相談に対応しており、医療的ケア児等コーディネーターである社会福祉士が中心となって相談支援を行っています。

一方、医療的ケア児等を支援する障害福祉サービス事業者等からも人工呼吸器による呼吸管理や痰の吸引、低血糖への対処など、医学的・技術的な相談が寄せられており、コーディネーターが看護師等の専門職の助言を得ながら対応しています。

県では、医療的ケア児等の支援に関し中核的な役割を担うセンター自らが、専門的な相談を含め、相談者からの多様なニーズに直接対応できるよう、専門職の配置について検討してまいります。

県全体としての支援体制強化のため、県内市町村に医療的ケア児等コーディネーターを配置し、活用することが重要だが、現在の配置状況はどうか。また、今後どのように配置を進めるのか?

医療的ケア児が、地域で適切な支援を受けながら安心して過ごすためには、市町村における保健、医療、福祉、教育等の関連分野の支援を総合的に調整するコーディネーターの役割が重要であり、その配置を進める必要があります。

このため、県では、第七次千葉県障害者計画において、令和5年度までに60名の配置を目標に掲げ、医療的ケア児等コーディネーター養成研修を実施しており、現在研修修了者のうち35人が18市町に配置されているところです。

今後も、養成研修修了者に対しフォローアップ研修を実施し、コーディネーターとして育成を進めるとともに、市町村に対し配置の働きかけを行うなど、積極的に取り組んでまいります。



国は、障害福祉計画・障害児福祉計画の基本指針の中で「令和5年度末までに、主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所および放課後等デイサービス事業所を、各市町村に少なくとも一か所以上確保することを基本」としています。 また、「市町村単位での確保が困難な場合には、圏域での確保であっても差しつかえない」としています。 そこで、お伺いします。

主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所および 放課後等デイサービス事業所の設置状況はどうか。また、今後どのように支援を進めるのか?

重症心身障害児が、地域で適切な支援を受けるためには、身近に日常生活の指導や訓練などを受けられる場の確保が不可欠です。

本年8月1日現在、主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所は35事業所、 放課後等デイサービス事業所は44事業所が設置されており、第七次千葉県障害者計画に掲げる令和5年度の目標数値を達成しているところです。

今後も、事業所の設置を進めていくためには、重症心身障害児の支援が可能な専門職員の育成が必要であることから、看護職員等に対し専門知識や実践的なケアを学ぶ研修等を行うなど、重症心身障害児が安心して日常生活を送れる環境づくりに努めてまいります。


【関連資料】

千葉県医療的ケア児等支援センター(ぽらりす)


(2023年1月7日付 公明新聞より)


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